【伝統・文化】加賀五彩が紡ぐ夏1 ~金沢~

伝統・文化

【伝統・文化】加賀五彩が紡ぐ夏1 ~金沢~

加賀五彩が彩る金沢の夏の魅力

加賀金沢の雰囲気は、公家の京都でも武家の江戸とも異なりますね。
武家と公家がバランスよく融和された、力強く雅な印象があります。

この古い町並みが残る金沢に、江戸時代から人々が愛しんできた
臙脂・藍・黄土・草(緑)・古代紫という5つの色があります。
伝統工芸の加賀友禅の基本5色で「加賀五彩」といわれる、その五彩が
紡ぐ夏の金沢を楽しんでみたいものです。

加賀五彩

出典 http://kimono-queen.daizinger.jp

日々の風景が紡がれる「加賀友禅」

加賀友禅の魅力が集約された一言をあげるならば、「凛とした美しさ」
ということになるでしょうか。

精微なタッチで描かれた華憐な花々…。
渋く、上品な色合い…。

愛好家から「身にまとうと背筋が伸びる。城下町・金沢にしっくりくる着物」と
言われる加賀友禅は、およそ500年前の加賀のお国染めだった「梅染」に起源を
持つと言われます。

江戸時代中期、京都の扇絵師・宮崎友禅斎によって多色使いの模様染めの
技法が伝えられ、独自の発展を遂げていきました。
色の原点を探れば、臙脂・藍・黄土・草・古代紫の加賀五彩にたどり着きます。

加賀友禅

出典 http://media-cdn.tripadvisor.com

京友禅にはない加賀友禅の魅力

京友禅は明るく発色のいい色を使うのに対し、加賀友禅は落ち着いた色を
使います。
京都は公家、金沢は武家文化という違いもあるでしょうし、加賀藩の前田家は
外様大名だったために幕府に遠慮し、渋めの色が使われたのだろうと
言われています。

この五彩が表現するのが花や草木、鳥などの自然の風景。

石川県は海と山の自然に恵まれ、春夏秋冬がはっきりとしています。
日本海や空を映す藍色、草木の緑や花の黄色や古代紫、紅葉の臙脂は、
四季を表現するのになくてはならなかった色だと思われます。

写実的な描写は、デザイン調のものが多い京友禅との大きく違う点です。

そして、ここが
「加賀友禅は着ることができる日本画の名画。何人かが集まると、
まさに歩く美術館。一枚の着物の中に四季、生物の一生、物語がある」
と言われるゆえんです。

加賀友禅2

出典 http://www.akari-kanazawa.jp

6月初め、金沢に夏の訪れを告げる加賀友禅・灯篭流しが市内を流れる浅野川で
催されました。
染色後に余分な染料や糊を洗う「友禅流し」をする川の水の神を敬うとともに、
先人の魂を供養するものです。
友禅の模様などが描かれた1200個もの灯篭が水面で揺らめきました。

何百年にも渡って脈々と続いてきた友禅の技。現代作家の感性によって
さらに磨かれ、未来へと受け継がれていくことでしょう。

灯篭流し

出典 http://pbs.twimg.com

次回は加賀五彩が盛り込まれた、金沢の食について触れていくことにします。
お楽しみに。

今回も記事を読んでいただいてありがとうございます。
その他のハルの情報は次のページに!

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