【伝統・文化】加賀五彩が紡ぐ夏2 ~金沢~

伝統・文化

【伝統・文化】加賀五彩が紡ぐ夏2 ~金沢~

食に息づく加賀の5色

今が旬の能登産の岩ガキやアワビをはじめ、加賀料理として有名な治部煮や
鯛の唐蒸しが並ぶ夏の会席料理。

こうした華やかな料理が石川県の伝統工芸である九谷焼や山中塗、輪島塗などの
器や椀に盛るられると、ますます色彩が豊かになります。
九谷焼に使われる九谷五彩は緑・黄・紫・紺青・赤で、加賀五彩とほぼ同じ
色あいが並びます。

そのため、器を並べるだけでもたちまち五彩で食卓を飾ることになります。

加賀料理

出典 http://tabiiro.jp

魯山人が感銘を受けた加賀料理

「器は料理の着物である」。

北大路魯山人は器と料理の関係について、このように言いました。
美食家として知られ、書、絵画、陶芸など多才だった文化人、北大路魯山人は、
北陸の食文化に大きな感銘を受けたといいます。
30代の初めに加賀市山代温泉の草庵で半年間滞在した魯山人は、素材を生かした
食と器との絶妙の調和に目を見張ったといいます。

後に自らが顧問となり、政財界の多くの粋人が訪れたという永田町の料亭
「星岡茶寮」で披露したのは、そんな加賀料理の精神を受け継いだ料理でした。

和菓子を彩る五彩

天保年間創業の老舗、石川屋本舗が製造する和菓子に「かいちん」というものが
あります。
金沢の言葉で、おはじきを意味する寒天と砂糖で作った千菓子で、五彩のほか、
白やオレンジなどもあります。
また、夏は色を薄めにして涼しげに、冬は色を少し濃くする工夫もされています。

派手ではない五彩の色は、金沢の和菓子によく合います。
千菓子だけでなく生菓子もそうなのですが、お茶会で出される和菓子は四季を
表現しますので、和菓子を通して金沢の風景を想像してみたくなるものです。

かいちん

出典 http://omiyagate.jp

五彩が華やぐ加賀の花火

夏の風物詩といえば、打ち上げ花火ですね。
北陸火工(かほく市)では数年前から加賀五彩をイメージした花火が製作され、
規模の大きな金沢市や川北町の大会などで打ち上げられています。

五彩は夜空にも映えるので、金沢の人々にも喜ばれているといいます。
一気に五彩の花が開く花火は、豪快でぜいたくな花火といえるでしょう。

花火

出典 http://www.emue-kanazawa.com

日本では古代から人々は自然と親しみ、愛する心を持ってきました。
四季の移ろいを感じる感性は、とても繊細で優雅なものだったでしょう。

近年の高層ビルが立ち並び、道路や鉄道などコンクリートに覆われた都会では
そうした気持ちは薄れつつあります。

古い街を訪れ、五彩を探すことで自然への気持ちを再認識できるかもしれません。
この夏は、加賀友禅が育んだ自然を敬う金沢の人々の心を表す加賀五彩に
触れる旅を楽しむのもいいでしょう。

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